雷獣ケーキ

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【官能小説 日本のあけぼの】三話+後書き

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 この小説は『日本の歴史』一巻の二次創作の官能小説となっています。
 歴史学習漫画を題材とした官能小説という背徳的な試みのため、そういったのを受け付けない人や18歳未満の方はご覧にならないようにして下さい。出版社等から差し止めの指示があればそれに従います。
 また、タグはノベライズ小説にしてありますが、原作を元に作った独自の展開なので厳密にはノベライズではありません。

 以上の事に承諾された方のみ先にお進み下さい。

※マヒトは原作と違って、所謂『男の娘』化されています。苦手な方はご注意下さい。

 【最後の秘密の再会】
 その日、ミトは森の中を一人で歩を進めていたのだ。そこに姉のラナは存在しなかった。
 いくら仲睦まじき姉妹と言えど、今回ばかりは一緒に行動する事は出来なかったのである。
 その理由はすぐに分かる事となる。だが、今の彼女にはある問題があった。
「う……ん、やっぱりスースーするね……」
 そう独りごちながらミトは今自分がしている選択が正しかったのか疑問を感じてしまうのだ。
 だが、後悔はなかったのである。これから予定している、最初で最後となる事を大成功させるには必要不可欠なのだと自分に言い聞かせるのだった。
 そうミトが思いながら歩を進めていると、いよいよ目的の場所は見えて来るのだった。
 そしてミトはその領域に足を踏み入れる。
「ここね……」

◇ ◇ ◇

 そう独りごちたミトの目の前には、美しい湖畔が広がっていた。そして、人が余り来ない場所であるのか、辺りは実に心地よい静寂に包まれている。
(いい空気……)
 その事を噛み締めながらミトは両手を広げてすぅ~っと深く呼吸をした。
 それだけでもこの澄んだ空間では心洗われる効果があるものだが、『今のミト』にとっては更に開放的な効果があるのだった。
 体が空を舞ってしまうと錯覚する程の心地よさ。だが、ミトはそれの堪能を一先ず置いておき、この場所一番の存在に声を掛ける。
「マヒトさん、こんにちわ」
 その名前を口にするミト。そう、この場所には別の部族の少年たるマヒトが待っていたのだった。
 その彼が万を持してミトに言葉を返す。
「ミトさん、来てくれたんだね……」
 そう感慨深く言葉にするマヒト。彼に紡がれたその声は少女のように鈴がなるかのような可憐な響きを持っていた。
 それだけではなく、彼自身を構成する様々な要素が少年でありながらまるで少女のような様相を生み出している。
 まず、目元はパッチリとした垂れ目であり、整った小さい鼻に薄い唇、薄い眉毛と顔立ち自体が美少女そのものであった。
 そんな端正な顔を彩る髪もまた一級品であったのだ。アイドルのようにサラサラに整えられた髪は今の時代にも通用する程の産物である。少なくともミトやラナよりも美しい髪なのであった。
 加えて彼の体も愛らしかった。肩幅は狭く、スラリとしたその様も少女のそれである。だが、それでいて狩りで鍛えられて築き上げられただろう筋肉も可憐さの中から滲み出ているため、軟弱な印象は全くない。
 そんな美少女のような魅力を携えた少年マヒトにミトは言葉を返す。
「はい、マヒトさんが呼んでくれたんですもの……」
 想い人を目の前にして、ミトは頬をほんのりと赤らめながら言う。
 そう、この場所で会う事はマヒトが提案した事なのだった。そして、今に行き着くまでの道程は過酷そのものであった。
 はっきり言って最悪の自体であった。ミトの部族とマヒトの部族の間で抗争が勃発、その結果マヒトの部族の族長が矢で撃たれるという悲劇に見回れたのだった。
 それでいながらマヒトは争いのない世の中を願って互いの部族の抗争を収めてくれたのだ。更には今回ミトにこの素晴らしい場所を提供したのである。
 そんなマヒトの律儀さにミトは頭が上がらない心持ちとなっていた。だが、うやうやしくしていては寧ろ今のマヒトの心意気に対して失礼というものだろう。
「さあミトさん、こっちで一緒に座りましょう」
「はい」
 なので、ミトはマヒトの優しさに素直に従い、憩いの一時を過ごす事にしたのだった。

◇ ◇ ◇

 それから二人は、湖畔の美景を眼前に迎えながら他愛のない話をしていた。ミトは初めて土器を自分の力で作りあげて姉に誉められた時等、マヒトは狩りで村一番の成果を出した時等、それぞれ自分達の身の上話を交わして華を咲かせていったのだ。
 尚も湖畔には聞き応えのある響きの談笑が繰り広げられていた。だが、二人ともそろそろ『それ』を誤魔化す事が出来なくなっていたのだ。
 だが、まずは互いに話で盛り上がりたい。なのでミトは言葉を続ける。
「それでですね~、姉さんったら私と……ひゃうん!」
 話を続けようとしていた最中、ミトはマヒトの肌に触れてしまって思わず素っ頓狂な声を出してしまった。
 不意に肌が触れて驚いてしまったのだろう。だが、それを差し引いても些か驚きすぎというものではないだろうか?
 だが、ミトがそういう反応をしてしまうのも、今の二人の出で立ちでは仕方のない事なのである。
 実は二人とも、上半身裸でスカート状の腰巻き一枚だけを見に纏っている状態なのであった。
 今の縄文時代石器時代よりも文明が進みつつある頃だったが、まだ発展途上なのであった。
 故に今でも石器時代のように腰巻きだけの格好でも、別段変態ではなかったのだ。
 だが、普段上下揃ったワンピース状の毛皮を見に纏っている生活の中で、突如そのような格好になったら目立つというものだ。
 だから二人はそれぞれ自分の部族の者達には内緒で今の姿になった所で、秘密裏に邂逅しているのだった。
 しかし思うだろう。男性のマヒトはともかく、女性のミトまで上半身裸になっているのかと。
 だが、別段おかしな事ではないのだ。何故なら漫画等で原始時代の女性が乳房を隠した服装をしているのは、現代の表現規制を考慮しての事なのだから。
 それはさておきなのである。世の男性にとってはミトのトップレス姿を平然と拝める状況にあるマヒトは嫉妬の対象だろうが、やはりそれはさておきなのだ。
 二人は文字通り裸と裸の触れ合いをし続けていたが、その前の理性も霞みつつあった。
「ミトさん……やっぱりこの格好で普通に話し続けるって……無理ありましたね」
「はい、全く……。でもマヒトさんも『それ』を望んで来たのでしょう?」
 そう、二人とも確信犯なのだった。でなければ話をする為に腰巻き一丁の裸になどなりはしなかったのだ。
 となれば、二人のする事は決まっていた。

◇ ◇ ◇

 ちゅぱ、ちゅう、ちゅっ。
「あ、あ、ミトさん、素敵です……」
 何やら湿っぽい音とマヒトが喘ぐ声が生み出されていた。
 ちゅぷ、ぬちゅ、くちゅ。そしてミトの返事の代わりに音が奏でられる。
 ミトが答えないのと、マヒトが喘ぐ理由。それは紛れもなくミトがマヒトに陰茎を舐め回し、しゃぶる奉仕──フェラチオを絶賛行使中だからであった。
 その行為に至るまでには、ほとんど準備はいらなかった。何故ならマヒトの腰巻きの中にも下着などないからである。故にスカート状の毛皮を捲れば、ミトはすぐに彼のペニスにありつく事が出来たのだ。
 その献身的な少女の施しにより身悶えしてしまうマヒト。だが、彼が達するには今一つ何かが足りないのだった。
 それに気付いてミトは一旦想い人の象徴から口を話して言う。
「……やっぱり私のおしゃぶりじゃ力不足ですよね?」
 それが疑問点に対する答えであった。──要はミトの技量と経験の不足なのである。
 少女であるミトとて、今は縄文時代なのだ。秩序の統制された現代と違って、そこらで淫らな行為は行われていたのである。
 故に彼女は姉が男性に奉仕する様を見ていた事はあるのだ。その際にフェラチオは拝見済みであった。
 だが、当然『見ただけ』なのだ。だから今ミトがやっているのは姉のそれの見よう見まねでしかないのである。
 なのでミトは苦悩していた。折角勇気を出して男根にむしゃぶりついているのに、それに見合う成果を出せていないのだから。
 ミトがそう焦燥する中、マヒトは口を開く。
「そんな事はない。ミトさんのは一生懸命さが伝わってきます」
 その事実がマヒトは嬉しいかったのだ。まだあどけない少女が、自分の為にひた向きに尽くしてくれる事が。
 だが、彼が達せずにいた事に変わりはない。世の中気持ちだけでは通用しないせち辛さで出来ているのだ。
 折角文字通り一肌脱いで奮闘を始めたのに壁にぶち当たってしまったミト。しかし彼女には秘策があった。
「マヒトさん、もう一度そのおちんちんを私に預けて下さい!」
 ミトは一切の淀みのない澄みきった宣言をした。清々しいまでの思い切りっぷりである。だが、当然マヒトは彼女に無理強いをするかのような心持ちとなって気が咎める。
「ミトさん、無理をなさらず。そのお気持ちだけで僕は嬉しいのですから!」
 そう言ってマヒトは身を引こうとする。しかし、それをミトは許さなかったのだ。
 そして、ミトはおもむろに自分の毛皮のスカートを持ち上げたのである。
「み、ミトさん! 何を!?」
 これにはマヒトは慌てふためいてしまった。無理もないだろう。ミトもマヒトと同じく腰巻きの中は何も身に付けていないのだから。
 当然そこにはミトの秘部がお披露目されてしまっていたのだ。そして、マヒトと裸で触れ合った事や彼の分身を頬張った事により興奮した証が残されていた。
「ミトさんのアソコ、ビショビショですね」
 これは自分の為に流してくれた愛液なのだ。マヒトはそう再認識すると、嬉しさが胸の内に込み上げてくる。
「ええ、マヒトさんのお陰でここまでなれたんですよ?」
 そう言ってミトがはにかむ姿は、乳房と股間を露出した痴女らしからぬ愛らしい代物であった。
 だが、疑問が残る。何故ミトはこのタイミングで陰部をさらけ出したというのだろうか?
 そうマヒトも思っている中、ミトは予想だにしない事をしでかし始めた。
 ──何と、彼女は自らの膣内に指を突っ込み、おもむろにまさぐるのだった。それにより当然ピチュピチュと嫌らしい水音が漏れ出る。その行為から想起される名称をマヒトは口にする。
「ミトさん、オナニーしてるんですか?」
 即ち自慰行為。そうとしかマヒトには思えなかったのだ。だが、当のミトはそうして恥ずかしい名称を出されても平静さを崩さなかった。
「いいえ、違いますよ」
 その様は、自らの股間をまさぐる痴女らしからぬ、実に落ち着き払ったものであった。
「それでは、ミトさんは一体何を?」
「こうするんですよ♪」
 マヒトが質問するや否や、即座にミトは行動を開始した。彼女はマヒトの乳首へとその手を持っていったのだった。
 そして、遂にミトはマヒトの乳首を指で摘まんだのだ。しかもそれはただの接触ではなかった。
「うくぅ……っ!」
 思わぬ甘美な刺激にマヒトはくぐもった声をあげる。それは彼が特別感じやすいからではなかった。
 彼が乳首で悦楽の信号を享受してしまった理由。それはミトの指に粘性の液体が潤沢に絡み付いていたからである。これによりマヒトは指の刺激に加えて、乳首が粘液にとって食われるかのような被虐的な快感に飲まれるのだった。
 その粘液の正体は他でもない、ミトの愛液である。その持ち主のミトは得意気な様子を見せていた。
「どうですか? 乳首に愛液を塗ったくられる感触は?」
「はい、凄く気持ちいいです!」
 ミトに卑猥な質問を投げ掛けられたマヒトは、惑う事ない素直な返答で返す。そんな実直な想い人を前にしてミトは嬉しくなる。
「マヒトさんにそう言ってもらえるなんて光栄です。だから、もっと気持ちよくさせてあげますね♪」
 言うとミトは愛液ローション浸けの乳首攻めを再開するのだった。汁が乳首に練り込まれる事でそれは敏感に隆起し、そこを指が攻めていくのだ。その波状攻撃を前にマヒトは頭の中を焦がされるような悦楽の波動に飲み込まれていったのである。
 それが20分程続けられたのだ。そのこそばゆい刺激にそれだけの時間を耐えられたのは、彼が狩りにより心身共に洗練されている事の賜物だったのだ。
「うぅ……くぅ……」
 そう男性として磨き上げられたマヒトではあるが、その見た目も声も美少女のようであるのだ。故に彼がミトの攻めで悶える様は非常に妖艶であった。
 そんな彼はこのままずっとミトの手により痴態を繰り返しさせられると思っていた。だが、ここでミトから思わぬ言葉が出る。
「素敵でしたよマヒトさん。……もう『頃合い』でしょうか?」
「ミトさん……?」
 ミトの意味ありげな台詞にマヒトは首を傾げる……暇はなかったようだ。ミトの迷いのない行動の早さの方が一枚上手だったのだ。
 ミトは惑う事なくマヒトの腰巻きを捲り上げたのである。その後の展開は想像に難くないだろう。
 案の定強固に隆起したマヒトの性器が露出されたのだ。そしてその一品は予想を裏切らない出来上がりを見せている。
 まず、ペニス全体はビクビクと脈打ちたぎっている。そして所々に浮き出た血管が、いかに物がはち切れんばかりになっているのかを強調していた。
「♪」
 これを見てミトは確信した。──勝利は目前だと。後は、再び女性としての奉仕をするのみである。
「いただきまーす♪」
 そして意を決してミトはフェラチオを再開するのだった。再度ミトの口がマヒトの陰茎にむしゃぶりつく。
 ぶちゅう。その瞬間盛大に水音が鳴り響いたのだ。ミトの唾液とマヒトの先走り汁が混ざり合ったようだ。
 その容赦なく卑猥な音に加えて自分の象徴を飲み込まれた事により、マヒトの脳は湯船に浸かったように蕩けた体感となってしまう。
「き、気持ちいいです、ミトさん!」
 そうマヒトははっきりと言い切ったのだった。それは最初にくわえられていた時とは違い、お世辞ではない快感を覚えている証拠であった。
 そう率直に悦んでもらえた事にミトは嬉しくなる。だが彼女は生憎フェラをしているので当然だが口を聞く事が出来ない為、その嬉しい感情を更なる奉仕に込めるのだった。
 その後ミトは大胆に行為を進めていった。その動きは相変わらず覚束ないながらも、乳首に愛液の施しを念入りに受けた後のマヒトのペニスを確実に追い詰めていったのだ。
 フェラの技術が追い付かないなら、他の攻撃を織り混ぜれば良い。それを思い付いたミトの発想の勝利と言えた。
 そして、とうとうマヒトは肉棒をビクビクと蠢かせながら、観念したかのように告白する。
「み、ミトさん。もう出ます」
 それは待ちに待ったマヒトの射精宣告であった。その言葉を一番心待ちにしていたミトは意気揚々としながらマヒトのペニスを口から離す。
「ミトさん、出しますね」
 絶賛甘い寒気に襲われながら、マヒトは最後の仕上げをする事を宣言する。
 その言葉を聞きながら、ミトはと言うと自分の胸部をマヒトに差し出していた。それが意味する所は……。
「いいんですか? ミトさんの胸に?」
「はい、勿論です。伊達におっぱい出してここに来てはいませんよ♪ それにマヒトさんのならいくら浴びてもいいですから♪」
「ミトさんっ!」
 自分をここまで受け入れてくれる。そのミトの心意気に興奮してしまい、自制心は完全に吹っ切れたようであった。
「ミトさん、出ますっ! あなたの素敵なおっぱいに出してしまいます!」
 そう言うや否や、とうとうマヒトの肉の防波堤は決壊したのであった。
 びゅる、びゅる、どぷっ、どくんどくん。マヒトの肉の銃口から盛大に濃厚な白濁の弾丸が放出された。そしてそれは余す事なくビチャビチャとミトの乳房に降り注いだのである。
「あっ……」
 その瞬間ミトはビクビクと体を痙攣させてしまう。どうやら濃厚な異物を、敏感になっている胸部に吐き出された事が快楽の刺激となって彼女も絶頂に達してしまったようだ。
 奇しくもフェラの後なのに双方アクメを迎えたようだ。その事に二人とも可笑しさを感じてしまう。
「「あははは♪」」
 そして気付けば堪らずに二人は笑い声をあげるのだった。達した後に笑い合う、奇妙な充実感がそこにはあったのだ。
 何て心地良い一時なのだろう、ミトはそう痛感する。こんな貴重な時間をこれから先再び味わう事が絶望的だなんて……。
 そう一瞬、丸出しの乳房の内で黒い塊が心を冒されそうになるミト。だがそのネガティブな考えを、首を振って振り払うのだった。
 折角今、こうしてマヒトと契り合えているのだ。だから、今はそれを味わい尽くす事だけを考えよう。ミトはそう再認識する。
 そう想いを馳せながらミトは口を開く。
「マヒトさん、まだ出せますか?」
「はい、まだ余力がありますよ♪」
 ミトのはしたない質問に、マヒトも堂々とペニスを掲げながら自慢気に言う。
 そう、マヒトは少女のような容姿でも、この原始の世を生き抜いてきた勇者なのだ。故に現代人のように一度の射精で事切れる等あり得ないのだ。
 マヒトはこの時一番自分の象徴を誇りに思いながら、自分もミトに話し掛けるのだった。
「ごめん。僕だけ気持ち良くなっちゃって」
「いいえ、私もイキましたよ♪」
 申し訳なさそうにするマヒトに対して、ミトは茶目っ気を出して先程自分が胸に精液を出されただけで達してしまった痴態を話題にした。それだけでミトは悦びを感じられたのだと。
「ほら、見て下さい♪」
 続いてミトは誇らしげに、精液でデコレーションされた自分の胸肉を強調してみせた。
「どうですか、私のザーメンまみれのおっぱい? これで私も女として箔が付きましたか?」
「はい、今のミトさん素敵です!」
 惑う事なくマヒトはそう言い切った。今彼女に掛かっているのは紛れもなく自分の精液なのだが、『器』が良い為にまるで意味合いが違っているのだった。
 そう淫らに引き立てられたミトはマヒトに言葉を返す。
「それじゃあマヒトさん。私をもっと素敵な女にしてくれますか?」
「はい、勿論!」
 そう確かめ合った二人がする事は決まっていたのだった。

◇ ◇ ◇

「あん、あはん、あっ!」
「くぅぅっ……」
 辺りにはミトとマヒトのくぐもった声。そして。
 ずちゅっ、ずぶっ、ぐちゅっ。水音の混じった、肉を抉るかのような歪な音がそこにはあったのだ。
 その要素から導き出される答えは一つしかない。──二人は正真正銘のセックスをしていたのだった。体位は正乗位である。
 それを二人が選んだ理由。それは互いの下着に包まれていない腰巻きの中身を存分に堪能したいが為であった。
 その事もあって、二人は肉と肉の絡みを通じてぐんぐんと高みに昇っていたのだ。特にミトは思っていた。
 やっぱりアソコに入れるのはおちんちんが一番だと。男性のそれを受け入れる為にヴァギナは進化していたのだから当然かなと。
 その女としての悦びをミトは言葉にする。
「マヒトさぁん、あなたのおちんちん太くて逞しくて最高ですぅ~♪」
 そう自分のモノを誉められたマヒトは、誇らしげに思いながらも負けじと返す。
「ミトさんのオマンコも締め付けや感度が強くて特上品ですよぉ♪」
「あぁ~、そんなぁ」
 自分の膣をそのように直球で誉められ、ミトは頭から全身が蕩けるかのような感覚に陥ってしまう。
 ミトは今幸せの絶頂だった。乳房をユッサユッサと揺らし、陰部でズブズブと肉棒を飲み込みながらはしたなく脚を開きながら腰を振る。それを自分の想い人を相手に行っているのだから。
 ずちゅ、ぐちゅ、ずにゅ。尚も肉の穴と棒が絡み合う淫らな音が生み出される。その性の楽曲に聞き入っていたが為に、注意が散漫になっていて気付くのが遅れてしまったのだ。
「えっ? ……あきゃああっ!!」
 突如そう素っ頓狂な声をあげるミト。それに続いて体を震わせてアクメを迎えてしまった。
 その原因は、マヒトがミトの両乳首をしたたかに練り上げていたからであった。
「ミトさん、さっきのお返しですよ♪」
 そうのたまうマヒトの表情は、外見相応の少年らしい無邪気なものだった。
「もぅ……、マヒトさんって根に持つタイプなんですねぇ……」
 対して、不意のアクメを強要されて拗ねるようにして言うミトも満更ではない様子であった。
 そう、二人とも今高まりの最高潮にいたのだった。その事を確かめ合うかのように二人は熱く唇と唇を絡ませる行為、ディープキスをした。
「んんんっ」
「んんっ」
 互いに口が塞がっている為、当然言葉が出ない。その状態で二人は心行くまで互いに相手の唇を貪るのだった。
「「んぱぁ……」」
 そして互いに満足した二人は、どちらともなく呼吸と共に唇を離したのだ。そこにはお約束の如く唾液の橋が掛かったのである。
 そういう訳で二人は愛を確かめ合う為の手段の接吻を滞りなくこなしたのだった。後は『仕上げ』だけである。
「ではミトさん、行きますよ!」
「はいマヒトさん。来て下さい!」
 そう二人は互いの覚悟を確かめ合う。そして悦楽の頂上へ向かうべく最後の一仕事を始める。
 ずん、ずん、ずぶぶっ、ずちゅっ。マヒトのピストン運動の激しさは今日一番となり、容赦なくミトを貫いていった。
 対するミトも腰を振りながらそれを健気に受け入れ、まだ成長段階にある乳房を意地らしく揺らしながら高みに昇っていくのだった。
「あん、あはん、あひゃん! マヒトさん、オマンコから全身がひっくり返りそうです!」
「ミトさんも、僕のおちんちんを引きずり出そうとしてると思ってしまう程ですよ」
「こ、これなら一緒にイケますね!」
「そ、そうですね!」
 同時絶頂。それは契りを交わす男女なら誰しも望む理想であった。それをミトとマヒトは今叶える事が出来そうなのだった。
「くっ、出るっ!」
 マヒトは背筋にゾクゾクとした感触を味わったかと思うと、盛大にミトの膣内に自分の子種を吐き出したのだった。
 どくん、どぷっ、ぶぴゅるっ、どぴゅっ。手加減なくマヒトの精液はミトの肉穴に注ぎ込まれていった。
(こ、これが男の人に中出しされる感覚……!?)
 ミトは性交した経験は幾度かある。だが、膣内射精をされるのは初めてだったのだ。
 それを愛しのマヒトにしてもらった悦びに、膣内から全身をマグマで溶かされるかのような強烈な刺激に、彼女も一気に高まっていった。
「ま、マヒトさん! 私もイキますぅ~~!!」
 ビクンビクンビクン。盛大に肉襞を痙攣させるミト。こうして彼女も頂上へと登り詰め、二人の望みは成熟したのだった。

◇ ◇ ◇

 女性としての責務を滞りなく果たしたミトの意識は朦朧としていた。今までにない激しい仕事だったのと、側にマヒトがいる安心感とで、彼女の意識はもうすぐ暫くの間失神状態になろうとしているのだ。
 そんな中、彼女は思っていた。
 もう自分とマヒトが再び出会うのは不可能に近いだろうと。その事が薄れゆく意識の中で彼女の胸を締め付ける。
 だが、今のミトはそれに立ち向かって行こうという勇気が生まれていたのだ。辛い時は自分に注ぎ込まれたマヒトの精液の事を思い出して糧にしていこう。
 そう想いながらミトは心地よく意識を手離したのだった。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【後書きみたいなもの】
 このような奇特な試みの小説を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 この小説を書くに至った経緯は、まずガラホでの執筆に活躍するだろうとソファーの購入をした事にあります。
 しかし、6月11日に購入したのに入荷が6月28日と、半月以上も待たされる事になったのが原因です。
 17日もの間執筆に有用なアイテム抜きで過ごさなければならない、その時間をうまく過ごさなければ勿体無い、その間に出来る事をしようと思い立ち、この『官能小説 日本のあけぼの』の執筆に至った訳です。……自分でもおかしな動機だと感じますね。

 次に題材をこれに選んだ理由は色々あります。
 まず、この漫画の原始時代の女性キャラが微妙に色っぽい事でした。当時自分はFF5のすっぴんレナと同じように興奮したものです。
 今回主役にしたミト以外にも、石器時代の主人公チャゲの母親もセクシーでしたね。出番が少なかったのが悔やまれます。

 後、極め付きとなる要因が『日本の歴史』以上に原始時代を取り扱った作品に私が興奮しなかった事ですね。
 他の歴史漫画は原始時代の女性キャラにお色気要素など皆無ですね(しかし、ケロロ軍曹の作者でお馴染みの吉崎観音氏の漫画は可愛らしいので、別の方面で一見の価値がありますが)。
 次に成人向け漫画で、長編の作品『紀元前1万2千年のオタ』なるものがありますが、私にとって運悪く掲載誌がビザッツだったので女性キャラの造型が私好みでなくて萌えられなかった訳なんですよね。
 故に私にとって『日本の歴史』が一番『エロカワイイ』原始時代の漫画となった事がチョイスの理由という訳です。

 しかし、当然ながら歴史漫画の18禁同人作品などない訳なので、

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『日本のあけぼのの18禁作品がないなら自分で作るしかないじゃない、あなたも、私も!』
 等と思い、この小説を書く経緯になりました。
 故に本当は漫画を作りたかった訳ですが、私には作品になるレベルの画力がないですからせめて小説を手掛けようと思ったという事です。

 で、怪我の功名的にこの小説を生む原因になったソファーですが、ガラホで執筆に関しては期待を裏切らないクオリティーですね。それはまた次の機会に書きます。