雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【雑記】七夕とドラゴンボール

 これからもう少しすると七夕の季節ですね。

 七夕の季節になると、いつも私は思う所であるのですね。
 それは、七夕の催し物は自分に自身の願い事を再認識させるという点では、実に理に適って『いない』という事ですね。
 その事は、『願い事を他人に提示する』という所に尽きましょうか。
 その人その人の本当の願い事というものは、人には聞かせづらいものも沢山ある事でしょう。寧ろ言うなれば、本当の願い事を全て他人に聞かせられるような人は聖人君子もいい所だと思いますね。
 だから、七夕というのは『願い事の再確認』ではなく、『他人に褒められるような願いを書かなければならない』という理不尽な仕様となっていると私は思います。

 そして、願い事は他人に提示すべきものではないというのが、この作品からも読み取れるのではないでしょうか。
ドラゴンボール
 恐らく、バトル漫画のみならず、漫画作品という大規模な括りの中でも最も成功した作品の一つだと思われます。
 しかし、作品タイトルであるドラゴンボールの役割である『願い事を叶える』事を描いた作品としてはあまり洗練されてはいなかったと今感じますね。
 やはり、これも他人=読者に願い事の場面を提示する事により、世間体を気にして自分本来の夢を叶えてもらうという描写が描き辛くなってしまったのでしょう。
 現に、行われた願い事の大半は『死者を蘇らせる』という最も大義名分として通用する内容に集約されてしまった訳ですよね。
 つまり、私が言いたいのは、願い事を他人に見せるという時点で本心の願いではなくて他人行儀な内容にならざるを得ないという事ですね。

ドラゴンボールの影響の強い作品の一つと思われる『コロッケ!』も願い事のシステムがあります。そして、ここでは死者の蘇生以外の様々な願いが提示される事となっていきます。
 しかし、ここでも個人的な夢を叶えてもらう描写はなかったですね。やはり願い事を他人に見せるという事はそうなってしまうという事なのでしょう。