雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【良心図鑑】ジャン

※去年から新しい作業所へ通い始めた事で人間関係にとても恵まれた事によりこの項目をかなりの間音沙汰無くしていましたが、一度乗った舟なので、時たま更新していこうと思い再開します。
[登場作品]
遊戯王5D's

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 ライディング・デュエルの3対3のチーム戦の大会、『WRGP』にて、不動遊星らチーム・5D'sの予選第一戦の相手、チーム・ユニコーンのリーダーです。
 そう、彼がリーダーだったのです。
 最初は地味な感じで、ジャックにいちゃもんをつけて来た小物に見えましたが、それは彼の入念な演技という事でした。
 彼は、チーム・5D'sを軽い挑発で演習デュエルを行うという流れを作り出しました。そして、それはチームの切り込み役のアンドレがパワー型デッキを使う……そう思わせる為だったのです。
 実際はアンドレは様々なコンセプトのデッキを使用出来、その中にパワー型デッキが存在するに過ぎず、実際は除外を駆使したデッキが得意だったのです。
 そこへ、チーム・5D'sはパワーにはパワーという事でジャックを先手に選んでしまいました。それによりアンドレは優位にジャックを追い詰めていく……そういう流れになりました。
 そう、チーム・5D'sとチーム・ユニコーンの戦いは演習の話にジャンが持っていくという時点から始まっていたという事です。

 このジャンの策略を見た時は、最初は私は彼の事をいけ好かない奴だと思いました。
 しかし、その一方で彼はチーム・5D'sを注目すべきチームだと見定めていて、敵の尊重を抜かりなく行っていた、その事に注目して彼を最後まで見届けようと思うに至った訳です。
 そして、こういう策士は他作品では大体自分の策に溺れたり過信しすぎたりして、それが原因で敗北するというセオリーという記憶がありました。なので私は、彼を最後はそうなるだろうから、それまで頑張れ! という気持ちで見届けようと思っていました。
 しかし、実際は策に溺れる事はなく、遊星とのデュエルで個人戦の楽しさを知り、熱くなって策に徹し切れなかったという最後を迎えました。つまり、彼は最後まで格好良かったという事なのですよね。

 この事により、私の中で価値観が大きく変わる事となりました。それまでは敵役というのは、すっきり綺麗に倒してノスタルジーを得る為のものとして見ていましたが、彼を見てからは敵の考えや奮闘をよく見て行こうという志が生まれたのですね。
 はっきり言うと、ライバルの質としてチーム・ユニコーンを上回るクオリティーの存在は今後そう簡単には生まれて来ないだろうというのが私が感じた結論です。それだけ、彼等の私への影響は大きかったという事です。

 しかし……、彼等によって視野が広げられたように感じますが、実際は狭められてしまったというのが現状のようですね。
 それは、他作品で敵やライバルが登場すると、チーム・ユニコーンレベル位の完成度の高いものを要求してしまうようになったからです。
 実際は敵役やライバルキャラというのは、皆が皆崇高な考えを持っている訳ではなく、低俗だったり、まともな所がなかったりという事が多いものです。その方が主役が引き立つからですね。
 故に、チーム・ユニコーンにより私はライバルグルメになってしまい、ちょっとやそっとじゃ満足出来なくなってしまった訳です。でも、その事は無駄じゃなかったと私は感じています。現に私の自作小説では敵役の美点や描写はチーム・ユニコーンをはじめとした遊戯王5D'sの敵役を意識して描くようになっているからです。