雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【雑記】ONE PIECEの離れ時

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 現在でも週刊少年ジャンプの看板漫画の地位を確立し、日本が世界に誇れる娯楽文化の一つという重要なポテンシャルにノミネートされたこの『ONE PIECE』。
 その夢中になれる夢とロマンの冒険と戦いの物語は、多くのファンがドラゴンボールの再来だと思った事でしょう。
 しかし、その中でありながら、この声も無視は出来ない事と思われます。
『ルフィに好感が持てない』
 この声は、大人の人には決して少なくないと思われますね。
 しかし、それでいて人気投票では十数年間一位をキープし、今でもゾロに抜かれつつも二位を保っています。
 その結果はどこから生まれてくるのかというと、メインターゲットである子供からの人気が高い事にあると思われます。
 そして、恐らくルフィに好感が持てるか持てないかの境というのはこれでしょう。
 ──仕事を経験したか否か──
 学生の時ならば教師に嫌な人がいても、その場合はアーロンやクロコダイルなどの悪党と重なって見えた事でしょう。
 それは、教師は学業を教える立場であり、生徒は教わる立場なので、つまり『住む世界』もしくは『役割』そのものが違うからです。
 しかし、仕事での嫌な上司となると勝手が違ってくるでしょう。
 何故なら、教師とは違って曲がりなりにも同じ職場という戦場で共にし、給料を稼ぐという共通の目的を持った『仲間』であるからです。
 つまり、嫌な『上司』の場合は敵であるアーロンやクロコダイルではなく、仲間のリーダーであるルフィと被ってくる、そういう事ですね。
 そう感じられるようにルフィの人物像は作ってあると思います。本当に仕事を始めたら嫌な上司と被って仕方がなくなってきましたから。
 尾田先生がこのようなギミックを仕込んだのは、恐らくONE PIECEの卒業を早めるのが狙いだったのでしょう。そして、本作に馴染めなくなる年代層を若くする事で、ルフィとは違うヒーローを生み出す新作家をより早く生み出すのが最大の目的なのでしょう。
 しかし、本作の支持の多くは前述のドラゴンボールの再来と思える内容だったからなのですよね。なので、ドラゴンボールで育った世代は『すぐにONE PIECEを卒業するように仕込まれている』というのは酷な話だった事でしょう。
 最後に、ルフィがああいう性格に設定されているから尾田先生自体がサイコパスではないかという疑惑も聞かれる所ですが。
 ルフィにはこういうギミックが仕込まれている事に加えて、
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・アイスを持った子供が足にぶつかった事に対して怒る事なく『俺の足がアイスを食っちまった。今度は三段買え』と寧ろアイスを食べられなくなった子供を気遣ってお金を渡したスモーカー大佐
・力でしか解決出来ないルフィ達にドラム王国の住人に対して頭を下げさせたビビ王女
・人には向き不向きがあると言ってウソ……そげキングを窘めて彼を自分が出来る最善の行動に向かわせたサンジ
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 等の様な表現を行っている辺り、尾田先生は断じてサイコパスではないだろうというのが私の見解ですね。