前に彼は世界一受けたい授業の特番で世界で売れた本の特集があった時このような旨の発言をしました。
『ハリー・ポッターは映画で観れば本は読まなくていい』
これに対して上田氏が『本も読んで下さい』とツッコむという流れでした。
これは普段のお二人のよくやる形のトークであり、またJ・K・ローリング氏に対してはやや辛辣なメッセージになったと思います。
ですが、この有田氏の発言、見事に確信を突いていると私は感じるのです。
現に、殊更日本では活字離れが進んでいて、大衆は『可能な限り活字は読みたくない』と思っているのが現状です。私のように色々な文章を読み進めたいと考えている人は少ないでしょう。
これは、ハリー・ポッターが映画化される前の話です。
とあるサイトのwebドラマで『トム・リドルがハリーにバシリスクをけしかけるシーン』の台詞パロディーがなされた事がありますが、『(参加者が)誰も元ネタを知らなかった』という事態があったぐらいです。(そもそもこれは日本のネット自体が発展途上にある2000年代初期の事であったのもありますが)
つまり、ハリー・ポッター程の歴史に名を残す程になった作品でも、視覚作品化無しにはここまでの成功はなかったと言えるという事でしょう。
視覚作品化に漕ぎ着けた作家は強いでしょう。
例えば一日二万字をこなし、内容も面白い作品を手掛ける、私が尊敬する一人である、『物語シリーズ』を余す事なくアニメ化してもらえるシステムを築き上げた西尾維新氏は大成功した人と言えると思います。
他には私のお気に入り作品の一つである『わしかわいい』こと『賢者の弟子を名乗る賢者』。この作品もコミカライズされて更なる発展が期待されます。
故に、『王国の鍵』(同名の日本の漫画がありますが、ガース・ニクス氏作の海外の小説です)が視覚作品化されていないのが惜しいです。
ネットで調べても日本では大々的に紹介されているサイトは僅かで口コミも無しという、かつてのハリー・ポッターのような事態であるのが現状です。
この作品は、本七冊でありながら劇中での現実で経過する時間が僅か七日なので一巻で一年経過したハリー・ポッターのように俳優を使う事は出来ませんが、今の技術なら3DCGアニメーション化するという抜け道があります。
なので、この作品に目を付けた創作者の方がどなたか視覚作品化して欲しいと私は願っています。
後、ハーメルンを始めとした二次創作小説を発表出来るサイトの話になります。
これらのサイトでは版権の関係から、『小説家になろう』のように書籍化→コミカライズやアニメ化という可能性が無いのが問題でしょう。『いくら名作であっても』です。
例えば私が二次創作作品で一番好きな作品の『宍戸丈の奇天烈遊戯王』。このあらゆる遊戯王アニメや漫画作品と比べても完成度の高い作品であっても視覚作品化がなされていないのが現状です。