私が『非公式で』パッチを作らせて頂いた、エモンドラの秘宝2。
この作品の醍醐味の一つが『自分で好きなパーティを組める』事です。
勿論その人の好きなように組むのがいいですが、私なりに各キャラの考察をこの場でさせて頂きます。宜しければ最後までお付き合い下さい。
まず、各キャラの説明に入る前にこのゲームの性質についてです。
1:サイドビューになり、敵のサイズも小さくなった事により、前作よりも敵が一度に多く出現する場面が多々あります。
それに加えて、敵個々のHPも上昇しています。
故に、基本単体攻撃しか出来ない戦士系は少な目にした方がいいでしょう。戦士系を二人以上加入させていたりするとラストダンジョンで息切れ気味になります。
勿論、全体打撃攻撃も多いですが、それらは一律命中率の低い『下手な鉄砲も数うちゃ当たる』な仕様なので信用度は低いです。
2:この作品は魔法使い系が基本的に『男性:単体対象』『女性:全体対象』に魔法を使い、更には女性しか装備出来ないアイテムもある為、ドラクエ3も真っ青な『女尊男卑』な仕様になっています。
勿論単体魔法は威力が高いですが、回復の場合は明らかに全体の方が使い勝手がいいです。
加えてこの作品はボス戦で強いよりも雑魚をどれだけいなせるかが重要な上に、隠しボスの麒麟も四神を引き連れて合計5体で出現する等、全体魔法が必須となります。
その事を踏まえて、各キャラの説明をしていきます。
【魔法剣士】(両立型)
主人公が強制的にこれになります。そして、主人公に相応しく作中最強の性能を誇ります。
全体的に能力が高い上に魔法もある程度覚え、特に回復魔法もあるので有り難いです。
そして極め付きは専用技の各種魔法剣です。
これはただ属性攻撃をするだけでなく、ダメージ計算に精神力分も加算されます。つまり、純粋に通常攻撃よりも威力が強まるんですよね。
精神力を増強する魔法を使えるキャラと組ませると無敵です。
麒麟戦でも精神力を上げて魔法防御を高めるのがほぼ必須となるのでその状況では魔法剣の威力も上がるので一石二鳥となるでしょう。
以上のように高性能なので、パーティ選択に迷ったら二人目の魔法剣士を加入させても良いでしょう。
唯一の弱点はMPが純粋な魔法使い系よりも低い所でしょう。
なので、完全な回復役を任せる事は出来ません。
非公式パッチでは魔法剣の演出もテンポよくしてあります(原型ではツクール2003のデフォルトの仕様上、魔法詠唱ポーズで斬撃が出る……なものです)ので、是非とも存分に体感して下さい。
【戦士】(戦士系)
身体能力に優れ、重装備をこなす頼もしい存在……の筈ですが、一番ツクール2003の仕様に冷遇されているキャラと言えるでしょう。
実は本人の素早さこそ魔法使い系よりも高いですが、重装備をする仕様上、どうしても素早さが下がります。
あまつさえ、フル装備をしようものなら素早さが1になる事さえあります(こうなるとまるっきり行動出来なくなります)。なので、装備はよく考えて行う必要があるでしょう。
要は素早さの役割が『行動順番決め』か『行動速度』かでは重みが違うという事です。
【武闘家】(戦士系)
素早さと攻撃力が高く、戦士よりは肉弾戦要員として優秀です。武器に『余り』頼らずに打点を出せるのも大きいです。
しかし、重装備が出来ない分防御面で戦士に劣ります。でも、それは素早さの関係上重装備をしなくてもいいと言えるでしょう。
でも、前述の敵の多さとHPに加えて前作よりも彼等自身の攻撃力も控えめになっているので思ったような打点は得られません。デーキースでは是非とも灼熱グローブは買っておきたいです。
【僧侶】(魔法使い系)
初心者向けのキャラです。安定した旅をしたい場合は是非とも『女性』僧侶をメンバーに入れておきましょう。男性では回復役として力不足です。
しかし、ドラクエ3の僧侶はザキ系やバギ系と意外に攻撃的であるのに対して、彼等が覚える攻撃魔法は僅か一つなので火力不足になりがちです。
なので、慣れてきたら二回目以降のプレイではメンバーに入れないのも手です(このゲームは何度もプレイして楽しい作品です)。
【魔法使い】(魔法使い系)
攻撃魔法のエキスパートです。
しかも後述の『????』よりも早いレベルで魔法を覚えていき、更には彼等では覚えない魔法使い専用の強力な魔法も覚えてくれて、意外に頼もしいです。そんな所もドラクエ3に似ていますね。
非公式パッチでは彼等専用魔法の演出が良く出来たと思うので、レベルを上げて是非使ってみて下さい。
【????】(魔法使い系)
作者様の意向により名前は伏せておきます。そしてシルエットにしておきます。
でも、説明を読めばおおよそ名前は出てくると思いますけどね(笑)。
攻撃魔法と回復、補助魔法の両方を覚える魔法の達人です。なので、最初からは使えず『テイルズオブファンタジア』の如く解禁条件が『ラストダンジョンの入り口に入る』となっています。
しかし、万能ではあるが魔法習得レベルが高く、しかも魔法使い側の魔法は全ては覚えず、隠しキャラに見合った性能かは微妙な所です。
ですが、僧侶の回復魔法は全て覚えますので、僧侶の代わりに使ったり、二人目の女性僧侶的存在の確保に使ったりしてもいいでしょう。
【盗賊】(戦士系)
(素早さに傾いた時のでたらめ師を除き)作中最高の素早さを誇り、戦士とは逆にツクール2003の仕様に優遇されたキャラと言えるでしょう。私のオススメキャラその一です。
攻撃力は低いですが、ナイフによる二回攻撃と(一つを除き)地味に使える技でカバーされています。
とは言え、攻撃の低さは目を瞑れませんので、早くデーキースへ行き最強武器を購入したい所です。
精霊使いと組ませると強いでしょう。全能力強化により、二回攻撃を活かしつつ高い素早さまで増幅されますから。
このキャラがユーザーから人気無かった一因に、ツクール2003の演出があるのでしょう。処理上素早くても戦闘演出でもっさりしていては本末転倒です。
なので、ここは是非とも私の非公式パッチを使用して頂きたい所です。急所突きが決まった時なんかは特にスカッとすると思いますよ。
【精霊使い】(魔法使い系)
能力値を上げる魔法を中心に覚えます。
地味なキャラと侮るなかれ、かなり強力です。私のオススメキャラその二です。
精神力が高い為に一度に上昇する数値が物凄く高くなるんですよね。
それに加えて途中から全能力上昇させる反則的な魔法も覚えます。
そして次からは全体の能力を上昇させる魔法を覚えていき、果ては全員の全能力を上げる等というよく分からないものまで習得します。
全能力を上げる効果と、必ずパーティに一人はいる事になる魔法剣士との愛情は抜群です。攻撃も精神も上げるので、両方の数値を算出する魔法剣の威力は軒並み上がります。
しかも、有り余るMPまで有しているので、雑魚戦でそれをガンガン使っていっても問題ないのも強みです。
更には回復、攻撃魔法も覚えていくので、正直『????』の面目丸潰れだと思います。
このキャラに関しては単体、全体の条件は攻撃魔法のみに適応されますので、好みで男女を選んでも良いでしょう。でも、男性は攻撃と防御に、女性は素早さと精神を上げる事に特化しているので、2003とエモンドラ2のバランスからやはり女性の方が個人的にオススメですが。
しかし、回復に関しては最初単体→次の機会に全体と全体回復にありつけるのが遅い為、女性僧侶をメンバーに入れないなら、主人公を女性にするかもう一人魔法剣士を入れるかした方がいいでしょう。
最大の弱点はうたれ弱さトップクラスな所です。なので、彼等が戦闘不能になってもすぐに立て直せる準備は常にしておきましょう。
後、敬遠されていたのは能力値上昇がメインな為演出が代わり映えしなくて地味だったからでしょうか。
これも非公式パッチで解消したと思いますので、それを使って是非とも使ってみて下さい。
【狩人】(戦士系)
そこそこ素早くて、属性攻撃の弓技も覚えていき便利です。
しかし、使いこなすには敵の弱点を把握しなければならず、やや上級者向けのキャラになります。
更には魔法剣とは違い精神の分の加算もないため、火力で劣ります。
しかし、水、風、土属性攻撃を、習得に運が絡む魔物使いを除いて習得する唯一のキャラなので価値があるかも知れません。
剣豪と組ませれば全属性攻撃が可能になります。戦士系が二人になるのでオススメはしませんが。
【剣豪】(戦士系)
前作では何と二刀流が出来る圧倒的火力キャラでしたが、今回はそれが出来なくなりました。しかし、それは私にとって怪我の巧妙でした。
と言うのも、ツクール2003では諸事情により『拡張』を使うとうまく二刀流演出が出来なくなります。
作者様はもしかして、もし誰かがエモンドラ2の演出を強化してくれる際の事を考慮してくれたのかも知れません。そういう他の人による改変が容易なのも200X版ツクールの魅力でしょう。
と、演出面では有り難かった二刀流廃止ですが、能力面では有り難く有りません。二刀流の代わりに備わったのが微妙な技の数々ですから。
その中で使える虎月斬は光&闇の複合攻撃。
ツクール200Xの属性計算上2つ以上の属性で攻撃した場合、一番高いパーセンテージの数値が選ばれます。
闇を50%にし、光は普通に100%通る敵には虎月斬は100%の威力になります。
更にこの技には即死効果もありますので強力……なんですが剣豪のMPが低い為に、やっぱり使いづらいという事です。
能力は魔法剣士とほぼ同じ、装備出来るものは限られる、技は微妙なので、拘りがなければ彼を入れるならばもう一人の魔法剣士を入れた方がいいでしょう。
ですが、非公式パッチによりテンポの良い演出になっていますので、良かったら一度見て下さい。
【狂戦士】(戦士系)
身体能力はトップクラスですが、如何せんコマンド入力を受け付けずにランダムで敵を選んで攻撃するのが難儀です。
更に敵が増えてHPも増えたエモンドラ2での活躍は難しいでしょう。特に麒麟戦では絶望的でしょう。
【吟遊詩人】(魔法使い系)
味方全員を回復したり能力値を上げたりする歌を歌えます。
それだけ聞くと強力そうですが、実際は各キャラに対して30%の割合で失敗するので信用しきれない仕様です。
故に安定性を求めるなら、精霊使いの方がいいでしょう。
【踊り子】(魔法使い系)
精霊使いが能力アップのエキスパートなら、こっちは能力ダウンや間接攻撃のエキスパートです。
しかし、思うように活躍してくれませんでしたね。味方の能力上昇は重要ですが、敵の能力下降は思う程の効果は期待出来ません。
それでも全能力を下げる舞を覚えれば活躍……と言いたい所ですが、これは覚えるのが非常に遅くてラスボスはおろか麒麟にすら間に合わないという事態になります。
でも、死の舞いは便利で、コスチュームがエロいのでそれらを目当てで使うのもいいかも知れません。
【魔物使い】(魔法使い系)
エモンドラシリーズでは敵が『心』なるアイテムを落とします。
それの使い道となるのが、この魔物使いです。
先程手に入れた心を使うとキャラ選択になります。そこで魔物使いを選択すれば成功音と共に、彼女がそのモンスターに対応した技を覚えています。
しかも、2では前作と違って殆どのモンスターが心を落とすので、間違いなく今回メンバーで最大のやり込みキャラでしょう。
実用性も、攻撃、回復、間接と全て揃っていて高いです。
ですが、弱点もあります。
一に魔法使い系にしてはMPが低い事です。なので連発出来ないのがネックでしょう。
トレントとデーキースで売ってるMP消費半減の装備を着ければ自分のMPを移動中に無限に回復出来るようになりますが、心は手に入ったらラッキー位の感覚で、狙っても中々出ないという事を覚えておきましょう。
二にボスの心の入手のしづらさです。一部を除き一旦手に入れれば最後まで役に立つ技揃いですが、この作品はダンジョンにセーブポイントがないドラクエ方式なので、ボスの心を狙うのは非効率的でしょう。
三に攻撃力は高いがうたれ弱い所です。と言っても精霊使い程じゃないのでそこまで気にする事はありません。
四に心入手が完全にランダムなので、運任せになる事です。故に早解きを目指している人にはオススメできません。
ですが、間違いなくエモンドラ2を堪能し尽くせるキャラである事には違いありません。早解きや数回目のプレイで色々なキャラを試したいという人以外はまずメンバーに入れる事をオススメします。
ちなみに、このキャラに使っているシンシアはエロ可愛い容姿をしているので、それが戦闘グラフィックを作られた事で如実になり、ある意味で盗賊よりもツクール2003の恩恵を受けているキャラと言えるかも知れません(笑)。
【薬師】(魔法使い系)
魔法を使わない魔法使い系、そんな変わった存在がこの薬師です。全キャラで一番高い精神は魔法防御の為にあります。
魔法の代わりに彼女だけが使えるアイテムの各種薬が使えます。
割安な全回復薬を使えたり、魔物使いを除いて一定時間能力値を二倍に出来たりと、特殊な事が出来ます。
しかし、性能を活かすにはアイテム消費をする事になるので財布には優しくないです。
しかも、この作品はボス戦よりもいかに雑魚をいなすかが重要なので活躍の場は限られてきます。
ですが、全能力二倍の薬と精霊使いの能力強化を組み合わせて、魔法剣を凄まじい威力に出来ますので、スリリングな戦いをしたい人は一考の余地があるかも知れません。
【でたらめ師】(技の性質上やや魔法使い系?)
各ステータスがレベルにより超絶な数値になったり、逆に致命的になったりと、まさにでたらめな強さのキャラです。
しかも、レベルを最大にすれば全能力が高くなるかと言えば別にそんな事はなく、99でも相変わらずです。
このキャラは実用性よりも、ステータスが『レベルアップで幾つ上がる』ではなく『レベル幾つの時この能力は幾つ』というPC版ツクールの特性を突いたお遊びキャラだと温かい目で見ましょう(笑)。
しかし、前作と違い技を覚えます。それを私は非公式パッチで面白い演出にしたので、一度目を通してくれると嬉しいです。
【忍者】(没キャラ)
いえ、こんなキャラは本編には出ません(泣)。
でも、データ上には存在するのですよね。
恐らく盗賊と被るので削除されてしまったのでしょう。
そして、盗賊の技は元々忍者を想定していたように思えます(特に『隠れる』)。