語弊がある言い回しかも知れませんが、この『バキ』シリーズの事ですね。
まず、今作品の最大の特徴である『絵』ですね。正直言うとやりすぎな筋肉の描写を始めとして『気持ち悪い』ですね。
まず、それがホラー漫画的な要素です。それでいて慣れるとやみつきになる所もホラー漫画的な旨みではないでしょうか。
そして、癒やし系の部分はというと、人物描写にありますね。
この作品は、日常漫画以外では逆に多くの作品で大なり小なり普通に取り入れる事になる『登場人物同士のいがみ合い』の要素が少なく、皆(他の漫画作品と比べると)サッパリした性格をしているのですよね。
勿論、登場人物同士の衝突はあります。何と言っても格闘漫画ですから。
しかし、この漫画にはネチネチと他の人物に絡んだりするような描写が余りないのですね。皆比較的ドライな性格に仕上がっています。
その辺りが『癒やし系』の要素となっていると私は考えますね。そして、今作品がストーリーが下らないながらも多くの魅了されるファンを獲得した事に繋がっているのでしょう。
ちなみに、他に癒やしとホラーの要素が両立した作品となると、このRPGツクール2003作品の『ゆめにっき』に行き着くでしょう。
この作品の凄い所はサウンドからグラフィックまでほとんどの素材を自作している所にもあります。
しかし、フリーゲームでありながら同人誌まで作られる程の人気を博した理由は前述の癒やしとホラーの要素の融合にあるでしょう。
言ってしまえば、ゆめにっきはバキシリーズと同じポテンシャルを持っているという事です。そう考えると人気絶頂になったのも頷けるというものです。