雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【雑記】遊戯王小説でやるべき事

 前々から私は思っていた所です。
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 遊戯王シリーズの創作物では、このように登場デュエリスト達が律儀にカード処理の説明を口にしているのが気になる、と。
 そういう突っ込みをしていた人が、遊戯王ファンではないらしくて明日香とタイタンのデュエルを見ながら、カード説明しながら展開していくのが浮いているという意見を述べていたというのが記憶にあります。
 それが遊戯王なのだからそういうものであろうという考えが普通になるでしょう。
 しかし、私はネットで色々あって『○○だから仕方が無い』という考えを持つのを避けたい傾向になっているのですよね。
 そして、ネットで二次創作の遊戯王小説というものは沢山あります。
 その中でも漫画、アニメを参考にしている為にカード処理を当事者のデュエリストが説明しているという展開となっているのが、ほぼ全てでしょう。
 でも、小説の場合は極力長い台詞というものを避けた方が読み応えがあるというのは私の経験から行き着いた結論です。
 それらの事から、こういう事を思い付きました。
遊戯王小説において、小説だけが成せる業を用いてカード処理の記述を地の文に任せてしまおう』と。
 その試作的なものを以下に作ったので、興味のある方はご覧下さい。
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 現在、海馬のモンスターゾーンには青眼の究極竜が一体存在している。
 対して、遊戯のモンスターゾーンはもぬけの殻の状態である。
 今この勝機を逃す手はないだろう。なので、海馬はここで動く。
「遊戯、貴様に引導を渡してやる! まずは巨大化!」
 その装備魔法カードの宣言を行い、海馬は自身の究極竜に装備を施したのである。
 無論、このカードの使い時を見誤るようなプレイングミスを海馬はする筈がないだろう。
 当然、今の自身のLP4000は遊戯のLP5000を上回っているのだ。故に、その効果は『元々の攻撃力を倍にする』となるのだ。

青眼の究極竜
攻撃力4500→9000

 その施しを受けた究極竜はその身を実際に二倍のサイズにまで膨れあがらせたのである。ただでさえ大型の竜が更に大きくなる様は圧巻であった。
 こうして準備は整った。後は攻めるだけである。
「喰らえ遊戯! アルティメット・バースト!!」
 その究極竜の攻撃宣言と同時に、その三つ首の口全てに爆発のエネルギーが集束されていったのだ。
 それも、巨大化によってその身を二倍にしているのであるから、純粋にそのエネルギーの流動も二倍となっており、触れただけでタダでは済まない事は明白であろう。
 そして、そのエネルギーが相手プレイヤーを攻撃するのに十分となった所で、それが一気に三本の極太の直線となって放出されたのだ。
 凄まじいエネルギーの奔流が遊戯を襲う。それも三本の束であるのだから身の毛もよだつような光景がそこには繰り広げられていた。
 だが……遊戯のその目には焦りなど一切なかったのであった。
「フフ、そいつはどうかな?」
「……!?」
 その余裕の態度に、海馬はたじろぐ。そんな彼に思い知らせるように遊戯は対処に出た。
「聖なるバリア-ミラーフォース-!」
 その通常罠カードの発動により、遊戯の前方をすっぽりと覆う鏡のように磨き抜かれた光の障壁が張り巡らされたのである。
 そこに、究極竜の三本のブレスが直撃した。
 だが、その障壁は破壊される事なく、逆にそのブレスをそのまま持ち主へとUターンさせてしまったのだ。
 その、自身の力を浴びる事となった究極竜。
 自身の、暴風のそれすら凌駕するエネルギーの波動が自分に直撃し、その身を爆裂により四散させてしまうのであった。
 こうして、究極竜はミラーフォースの相手の攻撃宣言時、相手の全ての攻撃表示モンスターを破壊する効果により破壊されてしまったのである。
「何っ!?」
 その顔に驚愕の表情を海馬は浮かべた。
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 こういう感じになりました。
 台詞が短いので読みやすく、臨場感がより出た……と自分は感じる所です。そして、ミラーフォースでがら空きと思われていた相手フィールドに攻撃して返り討ちにさせるというデュエルで初歩中の初歩の展開でもこのように臨場感が出るというものですね。
 最初の例に使った漫画ゼアルのコマを小説でこういう風に表現するとこうなるでしょうか。
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「出ろ! バリキテリウム!」
 遊馬の宣言により、手札から『俊足のカバ バリキテリウム』が彼のモンスターゾーンに特殊召喚された。
 この効果を使った事により、相手は墓地からこのモンスターと同じレベルのモンスターを特殊召喚出来る。
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 しかし、この表現方法は前例が無いので、もし大成功したものならば既存の遊戯王小説を読むのが億劫になってしまう可能性がある慎重に取り扱わないといけない代物なのです。
 でも、この力は使わないといけないと思います。
 これを思いついたのが、サイコパスの口癖である『は?』をこの世から無くさせるのが無理な代わりに、代わりに何か生み出して負けを取り戻さないといけないという結論に至ってこういうのが無理矢理に閃かされたという訳なので。
 そして、私は性格がヤンキーで能力が天才であるフリント・ゴールドツイカーよりも性格が頭脳的な天才型のそれで、能力が肉体派である綿月依姫の方が好きだという結論に至っている事から、自分は能力よりも人格で人を見る傾向にあるという事を思い知らされています。
 対してサイコパスは人格よりも能力で人を選ぶ傾向にあるのです。
 前述の通りそういうサイコパスが嫌で私はこの小説デュエル表現の境地に至ったのですから、つまり依姫がフリントよりも好きであるならばこの力を使わないと嘘になるという理屈ですね。
 そして、依姫自身の考えからも、こう決断すべきだろうと思えるので。
 魔理沙戦では強敵に対峙して本調子でない彼女に発破を掛けて本気を悔いなく出せるように仕向け。
 レミリア戦では彼女の全ての弾幕を攻略した上で倒すという相手に存分に戦わせる傾向を見せ。
 霊夢には『貴方は力の使い方を間違っている。修行が足りない』と称して、努力していないが故に自身の潜在能力を引き出せていない霊夢に指摘をする等。
 このように依姫は『持てる力は使わせる』というスタンスがありますので。
 この事からも依姫の方針自体が私がこうして編み出した力を使う事を称賛すると思われる内容なので、迷わずに使おうと思う次第という訳です。