雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【雑記】小並感にならないようにしたい230424

【雑記】小並感にならないようにしたい230424
ジョージ・ジョースター

《概要》
 人気小説家に独自の手法でJOJOを書いてもらおうという企画『VSJOJO』。その三作品目にして最終作品であり、舞城王太郎氏が手掛けた小説でとなっており第一部と第二部の中間の話が舞台でジョージ・ジョースター二世が主人公となっています。
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《心構必要度》
★★★★★★★★☆☆】8
 人死にはあるけど原作ジョジョ程は存在せずにあっさりと描かれるし、理不尽な倫理観も存在しないし、多少のグロはあるけど小説だからそこまで気にする必要はなく。
 そして、賛否両論に分かれるけれども原作に囚われないような自由な冒険した作りは好きな人には堪らない一品となっています。
 それでいながらこの8という数字になってしまったのには。
 文字がびっしりギュウギュウ詰めでありかつ改行が少なく、それでいながら780ページという普通の本の倍以上の含有量であり。
 それ程までの量なのに数巻に分けずに無理矢理一巻に纏めている為に。
 加えて戦闘等には余り向かない一人称で描かれている為に読みづらく、特に一人称であるから主人公でないエリナがどう生存したのかの下りが全て彼女の口伝で説明されるという文章としての致命的な読みづらさ等から。
 ストーリーやキャラクターは好みであるものの、『物理的に読むのが困難』というレベルになっています。
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《総評》
 ストーリー自体は断じて原作レイプのような粗悪なものではなく、原作クラッシャーとして評価されるべき逸材というレベルです。
 それでいながらやはり本・小説としての根本的な作りから内容以外の所で人を選ぶ作品となってしまった訳ですね。
 私も冒険した作品が好きでいながらこの小説は400ページというほぼ半分までしか読む気力というものが起こらなかったですね。
 これをオススメ出来るのは遊び心を認められる事に加えて、体力に自信があるという本にあるまじき力量というものが求められる次第です。
 これは、大の本好きでありながら体が弱いパチュリー・ノーレッジ泣かせというか彼女いじめのレベルの産物となってしまっていますね。
 電子書籍も出ていますから、重さの点はそれで解消するでしょうけど一人称と改行の少なさの問題には変わらずにぶち当たる事となるでしょう。
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