【雑記】アニメ感230528
[神無月の巫女]
《概要》
鋼鉄天使くるみ、円盤皇女ワるきゅーレから続いた介錯氏原案のアニメの三作品目。
永い年月を経て復活した邪神ヤマタノオロチとの戦い。そこに巫女やら巨大ロボットやらが登場するというもの。
しかし、これらは作品のオマケであり実際は学園のアイドル姫宮千歌音が皆から溺愛される様に酔いしれるのがメインの偶像崇拝的なアニメとなっています。
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《心構必要度》
【★★★★★★★★★★】MAX10
暫定的な主人公の姫子がオロチの襲撃で住む場所が無くなって千歌音の元に置いてもらう事になったのが発端で、その事を逆恨みしたイズミが9話で全校の女生徒を使って集団いじめをするという生命活動を精神的に脅かされるような描写があります。
しかも、それが姫子公認で千歌音を愛していたからだと評価される事になるので、要は非道な行いをした悪が何の報いも受けないというカタルシスに喧嘩を売った作りとなっています。
悪役愛好家の人でも傍からみれば小悪党の発想そのものなので需要は無い所でしょう。
そういう事もあり千歌音を主軸に観ていく人が大体になったですが、その際にはソウマが全く隙の無いヴィランとして君臨する事になるのでどのみち安堵は得られないですね。
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《総評》
主人公とされていて出番も多い姫子が全アニメを観ても後ろ向きな性格、活躍の場の少なさ、そして前述の通り酷い目に遭う頻度がトップクラスとなっていて、その事によって視聴者は本能的に『製作者の意図通りに』千歌音に主軸を置いて行く事になります。
この事は自分の聞きたい答えをあくまで相手自身の意思で示させるというマインドコントロールの類いであり、サイコパスの支配思想そのものと言う事になる訳ですね。
この暴挙が谷口悟朗監督に反面教師にされて、ガン×ソード以降の彼の信条として考えをユーザーに委ねる『エンターテイメント』を発足させるに至っただろうという事ですね。
しかし、普段の生活とロボットが関わる部分の空気がまるっきり違うという二律背反の独特な雰囲気を醸し出すに至っており、その事もただ谷口監督が反面教師にするだけでなく参考にもしてそれがガン×ソードやコードギアスに反映されていっただろうと思われますね。
かく言う私も『登場人物がゲスではない神無月の巫女』を欲しくて自身でリメイク小説の『神機楼戦記オクトメディウム』なるものを手掛けさせてもらいましたので、機会があったら読んで欲しいです。
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