雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【月水金符「ヴワル図書館」】遊戯王ARC-V(漫画版)

 ようこそ、【月水金符「ヴワル図書館」】のコーナーに。
 今回は大味ながらも力作の一品になるわね。

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遊戯王ARC-V(漫画版)]

 榊遊矢が主人公の遊戯王シリーズの第五弾になって、これはその漫画版という事になるわね。
 ストーリー担当の吉田伸氏が今回はシリーズ構成が別の人だったという事で、漫画版では全く別の話を構築して仕上げた意欲作になっているわ。
 話の内容は未来で世界を滅ぼした『ワールドイリュージョン』を引き起こした意思を持った人工の神のカードG・O・D(ジェネシス・オメガ・ドラゴン)を確保する為に奔走する榊遊矢と、G・O・D精製の過程でメンバーのアダムが時空の彼方に行方不明になったのを見つけ出すEVE組との戦いという流れになっていくわね。
 特筆すべき所は主に二つね。
 まず、主人公は榊遊矢だけどデュエル中にユート、ユーゴ、ユーリという別の存在に入れ替わってフレキシブルに戦うという。
 搭乗機体の場合にはゲッターロボ等という先駆がいるものの、生の肉体を入れ替えるというのは主人公だとかなり斬新な仕上がりになっているわね。
 次に、便宜上EVE組と呼ぶ敵組織ね。これが漫画オリジナルの概念になっているから、新しい気持ちで読めるというのが有り難い事になっている訳で。
 なので、その内訳を以下に紹介するわね。
[EVE組内訳]

【紫雲院素良】

 彼の場合はアニメ版にも登場する形になっているけど。
 所謂『院ゲス』として認知されているアニメ版での人格は彼の本来の性格を抑制する為の仮のものとなっていて、実際には血の気の多い好戦的な性格で一人称も『俺』となっているわね。
 仮の性格のしでかした捏造である妹は実際には存在しているという展開になっており、それが彼の経緯になっていた訳ね。
 彼はメンバーの融合担当で、使用デッキは【デストーイ】になるわね。

【蓮】

 彼からが完全漫画オリジナルの存在になっているわね。
 彼はD・ホイーラーで敵とのライディング・テクニックに差がある所を自分にハンデを課して対等な条件で戦おうとする武人気質になっているわ。
 彼とのデュエルはライディング・デュエルになって来て、それが三好直人氏の画力で存分に臨場感が出ているから一見の価値アリね。
 彼はシンクロ担当で、使用デッキは【白闘気(ホワイトオーラ)】の水属性統一デッキになっているわ。

アイザック

 EVE組の科学者で、彼女に密かな恋心を抱いており、その為にもしかしたらアダムを助ける為に緊急ボタンを押さなかったのかも知れないという彼の業に繋がっているわね。
 でも、断じて嫉妬に狂った陰湿な人間などではなく紳士的で、これは一瞬の気の迷いから生じた業だって事が分かってくる所ね。
 彼は……ペンデュラム担当のようね。しかも、デェエル処理がどうなっているのか良く分からないが為にOCGされていない曰く付きの【ミラーイマジン】となっているわね。

【EVE】

 組織のリーダーになっている女性ね。
 女性を前作同様にラスボスにする辺り、吉田伸氏の趣味がひけらかされたかも知れない所にあるわね。
 性格はラスボスには珍しいクールなものになっているわね。その代わりに真の黒幕であるG・O・Dが純粋に悪役らしい手回しの数々を行って来た訳ね。
 彼女はリンク以前の全EXデッキを使う召喚方法を使い、使用デッキは【神科学(ミステック)】になっているわね。
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[考察]
 ちょっとここから意味深な話になってくるわね。
 どうにもこの漫画版では『アークファイブ』という名称をきっちりとこなそうとした経緯というのがある感じに思えるわ。
 そう、お気づきの人もいると思うけど、上記にはエクシーズ専門家がいないという訳ね。
 本来はそのエクシーズ担当が加わって晴れて敵組織の名前として『アークファイブ』が適応されてタイトルの伏線の回収がなされる事の予定だったように思えるわね。
 でも、この漫画版が実に良く纏まった話になっていた辺り、企画段階でその構想が没になってと思われる所にある訳ね。
 没にならなかったら、そのエクシーズ専門家の活躍が最後の二巻にあったと思われる所ね。それによって、従来の漫画遊戯王シリーズと同様に付属カードの関係でアルバムの一頁のスロットに合わせた九巻になっていたのでしょう。

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[心構必要度]
★★☆☆☆☆☆☆☆☆】
2
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 最後のEVEとアダムの事と、ユート・ユーゴ・ユーリの三人の事ね。
 前者は事後に『旅立って』しまい、後者は肉体を失い魂だけで存在していて最終決戦で天に召されてしまうという事ね。
 でも重くならずに『優しい厳しさ』を前作同様に描く吉田氏の手腕で読後感は良いものとなっているわね。

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[画力ミシュラン
★★★
3
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 漫画の紹介には本を解体してスキャンして画像を切り出して掲載すると面白い記事に仕上がると思う所だけど。
 いつか時が来たら名前を明かすかも知れないけど、とある漫画家さんのお願いで本は解体しないで欲しいというものがあるから、これを断念しておくという次第ね。
 その代わりに良い絵の場合にはこういう項目を設けて『どれだけ良いか』を分かりやすくていこうという訳ね。
 そういう訳で。絵は前作同様に三好直人氏が手掛けたが為に一級品になっているから、美麗な絵の漫画が読みたいという人には是非ともオススメの一品になっているわね。
 漫画が皆こういうものだとは思ってはいけないというレベルになっているわ。これで画力グルメになって他の漫画が読めないという事のないようにしておきたいわね(笑)。