雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【月水金符「ヴワル図書館」】坑夫

ようこそ、【月水金符「ヴワル図書館」】のコーナーに。
今回紹介するのも夏目漱石からになるわね。
────────────────────────

[坑夫]

 主人公(最後まで名称不明)が身内とのいざこざで自殺しようとして東京からやって来たけど踏み切る事は無く、自分の身を堕とす事を考えていた矢先に長蔵なる人物から『儲かるから坑夫にならないか』と誘われてホイホイついていっちゃう話で始まる訳ね。
 そして、いざ銅山に辿り着くとそこでの環境や人間の劣悪さを知ってしまい、その中で坑夫になるかならないかと右往左往するというのが話のメインになっているわね。
 そこから察せられる人もいるのではないかしらね。結局主人公は気管支炎に掛かってしまっていたが為に健康条件から採用される事なく、結局帳簿係を五ヶ月間やって終わってそのまま東京に帰るという展開になる訳ね。
 夏目漱石の作品の中では結構異質ではないかしらね。彼は堕ちた者でも明確に『こうなってはいけない』とは言い切らないで描くけれども、坑夫という仕事に関してははっきりと行き着いてはいけないものだと言及してある訳だからね。
 この事を踏まえて何を伝えたかったか推測すると、『自分の求めるものでは無い事に飛び込んでいっても小説の話題にもならない経験にしかならないから無意味』というメッセージを籠めたのではないかしらね。
 その中に『復讐』というものもあって、常に議論の話題になるテーマだけど夏目漱石はこれに否定的だと思われるという訳ね。
 前述の通りだから、この作品は小説にもならない話題を意識して書いたが為にそこはかとなくギャグっぽい雰囲気になっているわね。ギャグ作品は多く失敗や空回りを笑いの為に取り入れるからこういう雰囲気になったのでしょう。

┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯
[心構必要度]
★★★★☆☆☆☆☆☆】
4
┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷

 ギャグっぽい雰囲気だけど決してギャグではないので、銅山での葬式シーンと、それを娯楽にしている坑夫には身の毛がよだつ事になるからそこだけ注意する必要があるわね。

────────────────────────
[小悪魔に捧げる三コマ]

主人公が共感した話でないイメージで書いた為か、点々が多く使われるようになっていて、その頻度はジョジョ並みになっているわね。
ジョジョは独特の表現の為に『わざとらしさ』を用いているから、その辺りから共通する事になったのかしらね。

そして、食事の内容は前編通してまずそうに描かれるわね。
これは、坑夫の食事が劣悪である事の伏線になっていると思われるわね。

こうして、無事に主人公は劣悪な仕事をせずに切り上げて東京に戻って比較的割とハッピーエンドになっているわね。