【雑記】アニメ感230426
[ビーストサーガ]
《概要》
タカラトミーから販売されている同名の玩具とタイアップした物語であり、漫画版もあるけどこちらではアニメの紹介をします。
ビースト星という獣が独自の進化を遂げて人間と同じ知能を得て文明を築いていった惑星での話となり、そこでの様々な戦いにスポットが当てられます。
特筆すべきは、登場人物『全て』がそのビーストであり人間が登場しないという思い切った作りとなっている事ですね。それに加えてグロリア国王であるライオーガが主人公なものの、様々なビーストにスポットが当てられる群像劇となっている事も挙げられます。
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《心構必要度》
【★☆☆☆☆☆☆☆☆☆】1
主人公のライオーガがかつての親友であり宿敵として立ち塞がったゴールダーとの死闘で満身創痍の状態で攻めて来たキラーシャークとの最初の戦いでまともに戦えずに果てには関節を外されるという少々エグい描写以外は極めて安心して観られる一品となっています。
漫画版では主役級でも容赦なく命を落としていたらしいですが、このアニメでは主要キャラの死に絵は無くなっております(ヘル・テンペストで登場しない一般人達が話からお亡くなりになっている事は伺えますが)ので、その点でも安心出来るでしょう。
小野勝巳監督が他作品で自身の意思ではなく誰かの指示でやらされたとしか思えないディヴァインだのウェル博士だのアニメARC-Vそのもののような生理的に受け付けない苦痛がこのアニメにはなく。
アニメゼアルが作風だけの子供向けでその実は監督がディヴァインに自己投影する自分の為に卑劣な悪を視聴者に許させる為の(歪んだ)教育アニメとなっていたのに対して、小野監督の作ったこれは本当に子供向けに作られており実に信頼出来る作りとなっています。
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《総評》
全員がビーストという人外の存在で綴らえているので、少ないでしょうけど私のように対人恐怖症の人には心の安息が得られる有意義なアニメとなっていました。
しかし、それでいてこのアニメはTV放送が打ち切られたのでその意味での精神的ダメージは計り知れなかったでしょう。
なので、この記事を読んでレンタルやネット配信で今から観てみようと思った人は幸せというものですね。
群像劇としての構成力の高さも魅力で、それぞれのキャラクターが他の作品ならば全員が主人公の務まる濃さというものがありました。
人物構成が5D'sのように誇り高い者と低俗で取るに足らない小悪党という苛烈な二極化がなされておらず、善玉と悪玉という構図となっており悪役にもちゃんと貫禄が持たされている為に悪は悪で魅力的になっているのも見逃せないですね。
低予算の為に作画が安定しなかった(そういうのを余り気にしない私でもライオーガの連続パンチでこれはないというレベルの動きがあった程)ですが、それに目を瞑ってでもこの作品の新鮮な空気は吸ってみるのをオススメしておきたい一品です。
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《余談》
この思い入れのあるアニメの紹介記事を、こうして26日の水曜日にさせて頂きました。
水曜日になる26日を私が勝手に『雷獣ケーキの日』と決めているからですね。
まず、ポケモンのぜんこくナンバー26がライチュウなのと。
埴安神袿姫がエルメスに搭乗したララァ・スン役の潘恵子氏とイニシャルが同じで、かつ水色の髪で紫の瞳というのが氏の娘の潘めぐみ氏が演じる神代璃緒と同じかつ、めぐみ氏はこのビーストサーガでもクマノミ少年と乙姫の二役で出演なされていたという事も意識しました。
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