雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

[主人公]220315-01王道遊我

霊夢が紹介】主人公
 これには思う所もある人も多い事だろう。それを霊夢自身が口にする。
「……主人公のコーナーを私が引き受けていいものなのかしらね?」
 そう彼女が思う所は、原作のSTG媒体では紛れもない主人公ながらも、公式作品でも他の媒体だと脇役とか準主役という立ち位置になる事が多いからである。
 しかし、それが東方projectたる所以であろう。ほぼ全てのキャラが『濃く』誰しもが主人公を務める事が出来るポテンシャルを秘めているからこそ、ここまで二次創作によって発展してきたのだから。
 だが、ここで魔理沙は助け船を出す事にするのであった。
「でもまあ、霊夢が一番主人公というイメージが強いだろうから問題ないだろうぜ?」
 人気も基本的に一位だからな、と魔理沙は付け加えた。
「確かに、人気が全てではないにしろ、一つのバロメーターだしね」
 じゃあ、そういう事で始めましょうか、と霊夢も乗り気になってきたのであった。
────────
[王道遊我]

 遊戯王セブンスの主人公である……が、一つ付け加えておく必要がこれである。
「厳密に言うと、主人公の『一人』という感じね」
 そう霊夢が言う通り、この遊戯王セブンスでは彼とルークこと上城龍久の二名が主人公というスタンスをとっている事はこの作品を観ていると分かる事であろう。
 それが意味する所を、魔理沙は付け加える。
「要は、アニメゼアルでは有り得なかった『ダブルヒーロー』というものだろうぜ。丁度私と霊夢みたいなものだろう」
 そう、色々問題のあるあの作品の内の一つがこの作品で解消されているという喜ばしい事態なのである。
 そこに霊夢が入っていく。
「でも、彼が一番の作品の顔である事は間違いなさそうね。……人気はルークに抜かれているけど」
「まあ、それも主人公のサガだろうぜ」
 霊夢は感謝しろよと魔理沙は念を押すのであった。主人公で人気一位という貴重な地位に着けているのだから。
 ともあれ、ここいらで遊我の人物像に入り込んでいかないと埒が明かないというものであろう。
 特筆すべきはラッシュデェエルという新しいルールを考案した(のだが、これには言及しないといけないのは後述)という天才っぷりだが、肝心の人物像に入るとしよう。
「彼は、蘭世の観察記録だと天才らしく破天荒な人物像だったとの事だけど……」
 そう言って霊夢はここで突っ込みを入れないといけない所であろう。
「劇中ではそのような描写は少なくて、寧ろ知的で真面目で温厚な感じだったわよね」
 そう言うとちょっと『あいつ』に似ているな、と霊夢はあのイレギュラーな存在の事を思い出さずにはいられない所であった。
「まあ、近藤信宏監督は天才を天才らしく動かすのが好きでなかったか苦手だったからという事だろうぜ?」
 誰にでも好みや得意・不得意があるからなと魔理沙は補完する言及をする。
「そういう事ね」
 霊夢はそうして、彼はみんなに楽しんでもらいたいからという健気な心意気を持つ優しい人物でもあると称し。
「少しメンタル面が弱いけど、主人公として十分なポテンシャルを持っている事がこれで分かるわね」
 と締めくくるのであった。
 だが、こうめでたく終局する訳にはいかないのが問題なのであり、彼女らはそれに就いて触れていかなくてはならないのであった。
「でも、『怒首領欲』は彼や遊戯王セブンスそのものを認めてはいないという事ね」
 そう、この存在のジャッジにより容認されていないという事なのだ。
 その理由となるのがこれであろう。
「ああ、一言で言うと現実のラッシュデュエルが……という事だな?」
 そう実際にコナミから発売されているラッシュデュエルが──既存の『遊戯王オフィシャルカードゲーム』とは全くの別物なのだ。
 つまり、現実ではラッシュデュエルという代物は、率直に言えば『新しいルール』ではなく『新しいゲーム』という所なのである。
「その辺りが、怒首領欲がこの概念を認めない理由でしょうね?」
「違いないぜ」
 怒首領欲はアニメゼアルでの数々の理不尽な描写に憤慨しているだろう事で、その問題を解決する作品というものを欲しているだろう。
 だが、遊戯王セブンスはゼアルの汚名返上とはいかずに、全く別の遊戯を広める行為をしたという事になるのだ。
 言うなれば、いじめ問題のあった中学校での出来事を教訓にして、それを活かして小学校を創ったという感じなのがセブンスだと考えてもらえばいいだろう。
 つまり、いじめのあった中学校の問題はこれでは『断じて解決はしていない』のである。
 これが怒首領欲が憤慨する理由であろう。
 ちなみに、アニメゼアルでは主人公が中学生で、セブンスは主人公が小学生なのは奇妙な一致という所だろう。
 これが怒首領欲が自分の理想の遊戯王を筆者に作らせようと暗躍している動機なのであるが、どうしても霊夢は言っておかないといけない事があるのであった。
「でも、遊我のポテンシャルは主人公として高いんだし……怒首領欲には現実とアニメの区別というものを付けて欲しかった所ね」
 そう、幻想と現実の狭間を管理する者としては、それだけは言っておきたい所なのであった。
────────
【今日の一言つぶやき】
 幽々子カービィと準えられるケースが多いですが、実際は『星』と『技真似』という点で魔理沙が想定されていると思いますね。
 それにしても、カービィまでがエイスステージ渇望者だったというのは驚きです。
 が、はるかぜとともにというタイトルもあるので、その辺りコチを意識していたと思いますね。