雷獣ケーキ

東方を中心に二次創作小説やゲームデータを置いたり、思った事を気ままに書いていきます。

【雑記】飢えと無欲と怒首領欲

【雑記】飢えと無欲と怒首領欲
 怒首領欲の根本にあるものをここで整理しておこうと思いますね。
 この存在はまず、人間の頃の幼少期を終戦間近で過ごした事によってこの上ない飢えを経験し。
 かつ、この時代の教育方針からか富国強兵論を正しいものと戦争が終わっても信じ込んでしまっただろうという事ですね。
 そこからこの存在は飢えの経験からくる思想をこじらせてしまい、『美味しいものをたくさん食べるには……』というあらぬ方向へと向かっていき、そのような存在だと自分を認識する為に二次元のヒーローへ自己投影するようになっていったという事でしょう。
 つまり、自分が強いと思う為の心がマジンガーZデビルマンを手掛ける上で強力な武器となってこれらのダイナミック系のアニメが歴史に残る快作となったのも事実という事なのでしょう。
 しかし、ここで必ずしも『強い』を求めている訳ではないという事ですね。実際には『戦って勝つ』という事がとても重要になっているというものですね。
 その為に再三に渡り相手の魔物に勝ってもらうのが仕事な私の手掛ける村雨アイは否定され、相対的には物理的な強さだと弱い部類のチルノやクロノ・クロフォードなどでも勝つ事が出来るので重宝しているという事のようです。
 結論から言うとこの存在は『戦って勝てば美味しいものを食べ続けられる』という曲論かつ妄想に至ってしまったという事なのでしょう。
 そして、それを信じ込ませてしまったのが、この存在だという事ですね。

孫悟空ドラゴンボールZ)]
 彼の描写はドラゴンボールの方針変更(引き伸ばし)によってもっぱら『強敵と戦って勝つ』と『その合間にとにかく食べる』事に絞られていったのは知っている人は知っているでしょう。
 そういう描写が頻出したから怒首領欲は自分のその戦って勝てば美味しいものを食べられるという盲信を本当の事だと認識してしまうに至ってしまったという事なのでしょう。
 故に、怒首領欲によってこの作品を作らされていた鳥山明先生は意趣返しとしてこのような設定を盛り込んだという事でしょう。
『悟空は働かない上に大食いであるから、牛魔王の財宝を売り払って切り崩しながら生計を立てている』
 このような設定に至ったのは、怒首領欲が飢えを経験したのに加えて、その時代の思想から無欲への渇望も凄まじくなってしまった事にあるでしょう。欲を見せれば非国民扱いだった時代でしょうから。
 その為に悟空は何も求めずに無欲のままに強敵と戦って勝って地球の平和を守るヒーローにされたのですから。
 なので、地球を守った報酬として大金が支払われるという事になれば怒首領欲の無欲の理想に反する事になるのですからね。
 そして、それは『何ももらわない』という事にまでなっています。
 故に分かってくるのではないでしょうか。何ももらわないのですから、当然『食事も提供されない』という事になる訳ですから。
 その辺り、怒首領欲は失念していたという事でしょう。戦って勝てばご馳走にありつけると思っていたけれども、そのご馳走はどこから出るのかという事を。
 即ち、悟空が体張りながら地球の平和を守っているのにそれに見合わない窮困した生活を強いられているという設定になったのは怒首領欲自身の思想から生まれた身から出た錆という事に他ならないという訳ですね。
 後、一時期は最強説があったアックマンが公式から否定されたのも怒首領欲の我侭を実行する為と考えるのが妥当だと思われる所ですね。
 この存在は主人公ヒーローの悟空だけを見ている訳ですから、それに対してアックマンはどう貢献するかしか見ていないという事でして。
 悟空中心の考えになりますので、大人になったZ時代の彼のアイデンティティーはもう『悪い心が無い良い子』では確立しない事となっているからでしょう。
 少年時代には真面目で素直という純粋な心で周りを動かしていたものですが、Z時代では強敵と戦う以上それでどうこうなる訳ではないからという事だと思われる訳ですね。